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May 09, 2007

血の婚礼

連れが行けなくなったからと、急に奢ってもらった演劇を鑑賞。そのようなお誘いは大歓迎です。この世で「チケット代はいらないから」より甘美な言葉はないと思われます。いやでも、行きたい度によっては半額でも結構甘美。モノによっては全額でも(出演者によっては…)。急にお連れ様の都合が悪くなったら、ぜひお声かけてくださいフレンズ。
ということで、「血の婚礼」鑑賞。
友人になんでこの舞台を取ったのか、森山未來様好きだった? と聞いたら、新感線に客演していた時に、歌と踊りが結構上手くて好印象だったとのこと。「血の婚礼」はスペインの戯曲で、華麗なダンスや情熱的な音楽が期待できます。わくわくしながら見ていたら、森山様歌わない。
タップは最初に一回、カーテンコールの時に一回披露してくださっただけ。他の方もあんまり踊りません。勝手に舞踏劇のように思っていましたが、違うようです。しかしまあ、それは事前の調査不足なので自分が悪いとして…。なんか短い。新感線に慣れすぎてますか。いやでも、7時に始まって9時前に終わるのはちょっと短い気がします。二時間ないのにチケ代9000円で、システム利用料等を入れると一万近くにはなるわけだし…。いやまあ、値段は会場にもよるかもしれませんが。
そしてなんかキリスト教圏にいないせいか、心情が理解しづらいです。結婚式の日に元彼と出奔した花嫁、まず元彼と別れた理由がわからない。情熱と情欲にとらわれて二人で逃げ出すのはわかるものの、追って来た新郎と元彼が殺し合ったあと、自分の身は清いままで裏切っていないと新郎の母親に説明に戻る心情がさっぱり…。婚前の女性が肉体的にもドロドロだったら教義的にまずいのでしょうか。肉欲ではなく心の問題で逃げたと言いたいのかしら…。
どうも元の戯曲は韻を踏んだ美しいスペイン語で、血の因縁とか死と生とか情念とか狂おしい欲望とかを詩のように語る観念的な作品であり、筋立ての面白さを追求するタイプではないようです。しかし翻訳だと本来の美しさは完全に再現できているとは言い難い気はします。そこそこ美しい言い回しはあったのですが、日本語は韻を踏むと古文になっちゃうからなあ…。現代文だと下手に踏むとダジャレっぽいし、韻も踏みづらいです。
あとはメインの出演者が若いせいか、重厚さとか格調とかは若干低めというか。でもまあベテランだと若々しさがないからこれでいいのか…。
衣装や照明は大変美しかったです。結婚式の白を基調とした淡い色、死を連想させるものは闇のような黒い色、血が流れる時には真っ赤な照明…と、演出的にもイイカンジ。生ギターも切ない旋律で大変美しいです。生演奏はやっぱりいいですね。
文化圏の違いはいかんともしがたい気がしますが、これは見る方の問題かなあ…。歌や踊りであと30分水増ししてくれれば、教養のない自分にももっと楽しめたかなあとは思いますが、大衆向けのエンタテイメントでもないので、それだと目的がずれてくるかもしれません。まあ、客を選ぶ芝居だったかと思います。
でも、今日は漁協の仕事で二時間しか寝ておらず、早朝から開演直前まで仕事しておりましたが、眠くもならずに最後まで見られたので結構楽しんで見ていたんじゃないかと思います。その代わり帰りの電車で爆睡し、下りる駅でドアが閉まりかけたところで飛び出しました。危ねえ…。

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